社長が事務作業をしてしまう会社の末路
“時間の奪われ方”が経営を壊す**
中小企業では、「社長が経理も総務も自分でやっている」という話をよく聞きます。
しかし、社長が事務作業に時間を割いている会社は、気づかないうちに経営が止まっていく危険な状態にあります。
この記事では、なぜ社長が事務作業をしてはいけないのか。その放置がどんな“末路”を招くのかを解説します。
目次
社長が事務作業を始めると、やめられなくなる
多くの社長は最初こう思います。
「ちょっとくらいなら自分でやったほうが早い」
しかし一度始めると…
- 仕入れの支払い処理
- 経費精算
- 社保の手続き
- 見積書・請求書の作成
- 勤怠のチェック
- 郵送・押印・ファイリング
これらが“社長の仕事”として定着し、
仕組み化のタイミングを逃してしまいます。
気づくと、事務作業が社長のカレンダーを埋め尽くすようになります。
営業・採用・投資判断が後回しになる
社長の本来の仕事は、次のような“未来をつくる仕事”です。
- 新規事業・新しい市場の開拓
- 採用・組織強化
- 取引先との関係づくり
- 投資判断
- 会社の方向性を決める意思決定
しかし、事務作業は**「手を動かした時間が成果になる」**ため、そちらに引きずられやすい特徴があります。
事務作業を続けるほど、
経営に不可欠な思考の時間が奪われていきます。
結果、競合が成長している間に、会社だけ時間が止まってしまいます。
社員が“社長の背中”を見て育たない
社長が事務作業をしていると、
社員は次のように学習します。
- 「細かいことは社長がやる会社なんだ」
- 「責任のある仕事は任せてもらえない」
- 「自分が成長できる会社ではなさそうだ」
結果、
優秀な人材ほど離れていき、
残るのは“指示待ち”の社員だけになります。
これが会社の成長をさらに鈍らせます。
仕事が属人化し、正式な仕組みができない
社長が事務作業を続けている会社では、
担当者を育てようにも“やり方が社長の頭の中だけ”になりがちです。
- 社長に聞かないと分からない
- 社長しか入力できない
- 社長が不在だと手続きが止まる
こうした状況は企業として危険で、
社長が病気・出張・トラブルで動けなくなった瞬間に
会社全体が麻痺します。
結果：成長できず、疲れ切った社長だけが残る
社長が事務作業を続けた会社の末路は、たった一言で表せます。
「売上が伸びないまま、社長だけが疲弊する」
そして、次のような負のループに陥ります。
- 事務作業が忙しくて未来の仕事ができない
- 売上が伸びない
- 人件費を増やせず、また社長が事務作業をする
- 社長がさらに忙しくなる
- 経営判断が遅れ、競合に後れを取る
会社はゆっくりと体力を失い、
最終的には「続ける意味」を見失ってしまいます。
脱却するための唯一の方法：社長の仕事から事務作業を完全に外す
解決策はシンプルです。
社長が事務作業をしない仕組みをつくること。
ポイントは次の3つです。
■ 1. 標準化
マニュアル化・テンプレート化して、誰でも同じ品質で処理できるようにする。
■ 2. 自動化
クラウド会計・クラウドワークフロー・電子契約などを活用し、
「人が入力しない」仕組みへ移行する。
■ 3. 外部化
内部に人がいない場合は、管理部機能をまるごと外部化する。
Summary
社長の時間は“会社の未来そのもの”
社長が事務作業をすることは、
「自分でできるから」という意識の問題ではなく、
会社の成長を止めてしまう重大な経営リスクです。
事務作業を手放せば、社長の時間は
“未来をつくる仕事”に戻り、会社は再び動き始めます。
解決策はシンプルです。
社長が事務作業をしない仕組みをつくること。
ポイントは次の3つです。
■ 1. 標準化
マニュアル化・テンプレート化して、誰でも同じ品質で処理できるようにする。
■ 2. 自動化
クラウド会計・クラウドワークフロー・電子契約などを活用し、
「人が入力しない」仕組みへ移行する。
■ 3. 外部化
内部に人がいない場合は、管理部機能をまるごと外部化する。
