―― 銀行は“数字”よりも「継続性」を見ている
「利益は出ているのに、なぜか融資が伸びない」
「保証付き融資ばかりで、プロパーが出ない」
この背景には、銀行との“関係設計”の不足があります。
資金調達は単発のイベントではなく、
継続的な信頼構築のプロセス
です。
―― 保証に頼らない融資をどう獲得するか
プロパー融資とは、信用保証協会を介さない融資。
つまり、
銀行が自らリスクを取る融資
です。
銀行がプロパーを出す条件は明確です。
■ 銀行が判断するポイント
① 安定した利益体質
② 十分な自己資本
③ 経営者の説明能力
④ 将来の返済可能性
⑤ 長期的な取引関係
特に重要なのは、
「この会社は将来も生き残るか」
という視点です。
■ 実務上のポイント
・決算後すぐに銀行へ報告
・四半期ごとの情報共有
・資金繰り表を提出
・調達目的を明確化
銀行は“突然の相談”を嫌います。
日頃の情報開示が、プロパー融資への第一歩です。
―― 同じ数字でも印象は変わる
銀行は決算書を「安全性の観点」から見ます。
重要なのは粉飾ではなく、
説明可能なストーリーを持たせること
です。
■ 良い決算書の特徴
・役員借入金が整理されている
・不要資産がない
・特別損失の理由が明確
・粗利率が安定している
・自己資本比率が改善傾向
特に、貸借対照表(BS)の整備は重要です。
銀行は、
「返済原資はどこから出るのか」
を見ています。
■ 避けるべき状態
・赤字なのに説明がない
・仮払金・貸付金が多い
・棚卸資産が不自然に多い
・短期借入依存
数字そのものより、
“管理できている会社かどうか”が問われます。
銀行の与信判断で特に重視される代表指標は以下の5つです。
① 自己資本比率
→ 30%以上が一つの目安
会社の安定性を示す指標
② 債務償還年数
→ 借入総額 ÷ 営業キャッシュフロー
目安は10年以内
③ 営業利益率
→ 本業の収益力
業界平均との比較が行われる
④ 売上成長率
→ 将来性の評価
ただし急成長はリスクにもなる
⑤ インタレストカバレッジレシオ
→ 営業利益 ÷ 支払利息
利息を十分に賄えるか
これらを総合的に判断し、
「返済可能性」と「継続性」
を評価します。
銀行は“パートナー”にできる
資金調達戦略の本質は、
✔ 数字の改善
✔ 継続的な情報共有
✔ 説明力の強化
✔ 将来計画の明確化
です。
銀行を「お金を借りる相手」と見るか、
「成長を支えるパートナー」と見るか。
この意識の差が、
プロパー融資の可否を分けます。
汐留税理士事務所では、
・決算書のブラッシュアップ
・銀行提出用資料作成
・資金繰り改善
・金融機関同席サポート
まで一貫して支援しています。
融資は交渉ではありません。
信頼の積み上げです。